2019年5月15日、A.L.I.は、広島県呉市及びDRONE BUSINESS ACADEMYと共同で、A.L.I. によるドローンソリューションを豪雨による被災地域の緑化のためのプロジェクトに提供したことを発表した。

プロジェクトの背景

 平成30年7月の記録的豪雨により、広島県呉市では大規模な土砂災害が発生した。土砂災害が起きた地域を再び緑化するには、種子を人力で散布する基本人件費のほか、危険手当も発生することから、通常多額の費用が見込まれる。また、人の手入れが行き届かない斜面緑化の場合、繁殖力が強い外来種を使用することが多い影響で、日本固有の植物種が減少するなど、生物多様性の喪失が問題になっている。

A.L.I.が提供したドローンソリューション

 以上の背景を踏まえ、A.L.I. は、ルート設定 による自動飛行機能や緑化用種子や肥料等を効率的に散布する機能を持つオリジナルドローンに加え、ドローンの安全管理を行う操縦士の派遣など必要な要素をパッケージ化したソリューションを提供した。

 このドローンを活用した緑化ソリューションにより、人力作業では危険度が高く、条件の悪い場所での種子散布期間の短縮、費用の削減、災害で甚大な被害を受けた生態系の回復、さらに作業員の安全の確保が可能になる。
 また、同ドローンソリューションは、多様な種の散布に対応しているため、緑化だけでなく農業から芝生まで広範囲の種子散布にも適している。
※なお、緑化用ドローンを安全に飛行させるにあたり、ドローン操縦士養成スクール『DRONE BUSINESS ACADEMY 』も協力している。

実証実験の模様
緑化用ドローンの特長:在来種の種を効率よく散布することに特化した形状
ルートを設定し、自動で種子を散布することが可能

 同社は、今後も引き続き、ドローンを活用したソリューション提供を強化し、様々な地域の社会課題解決などに活用できるような体制を整えていく、としている。