2019年2月26日、エアロネクストは上空シェアリングサービスsora:share™を提供するトルビズオンと業務提携し、またFukuoka Smart East 構想の推進に協力し、同社の重心制御技術「4D Gravity(R)」を 搭載する水平輸送用ドローン「Next DELIVERY(R)」を使った日本初の都市部での配送実証実験を実施することを、発表した。

写真向かって左より、トルビズオン代表取締役 増本 衛氏、エアロネクスト代表取締役CEO 田路圭輔氏
水平輸送用ドローン「Next DELIVERY(R)」

 エアロネクストの重心制御技術「4D Gravity(R)」は従来のドローンでは実現できなかったその安定性、信頼性が各方面から高く評価され数々の賞を受賞している。また「4D Gravity(R)」を搭載した『Next』シリーズの今後の商品化・量産化に向けて本年2月19日に農業機械製造大手の小橋工業との業務提携を発表した。
 一方、トルビズオンは、現在、小型無人機に係る環境整備に向けた官民協議会において議論されている「小型無人機と土地の所有権の関係」や「プライバシーの保護」といった、ドローンに対する社会受容性の課題を、ドローン空輸の際に問題となる「空路下の空中権取引」を可能にした同社開発のプラットホーム、sora:share™で解決することを試みている。同社は内閣の平井IT 担当大臣へのHirai Pitch(https://bit.ly/2EpByna ) に登壇するなど、国や自治体の理解を得る動きも行っている。

 エアロネクストとトルビズオンは、ドローン飛行における上空権市場の創造と新しい空域の経済化というビジョンを共有し、エアロネクストの『Next』シリーズの水平輸送用ドローン「Next DELIVERY(R)」の技術面での安全性の担保と、トルビズオンが取り組む社会受容性を高めるための上空シェアリング事業を組み合わせることで、力を合わせ推進することに合意した。

 さらに同年春には、本業務提携における具体的な動きの一つとして、大手物流企業と協力し、福岡市Fukuoka Smart East 推進コンソーシアムでの実証実験も予定している。これは都市部でのドローン配送実証実験で、産業用ドローンの市場創造への大きな一歩となる試みである。