2018年1月23日、中国市場を牽引するECサイト「京東商城(JD.com)」を運営する中国・小売業No.1の大手EC&小売インフラカンパニー京東集団は、スイス・ダボスで開かれた世界経済フォーラム(World Economic Forum、以下「WEF」)で、京東物流がインドネシアで初となる政府承認のドローン試験飛行に成功したことを発表した。インドネシアでのドローン飛行は東南アジア地域として初めてとなり、東南アジアにおける今後のドローン配送の第一歩となった。

 京東はWEFの戦略的協力パートナーであり、 WEFの機関「第4次産業革命センター(C4IR)」の協力パートナーでもある。今回の試験飛行は、C4IR インドネシア政府、京東集団の協力によって実現に至った。

 試験飛行は2019年1月8日にインドネシア・ジャワ島の西ジャワ州で行われた。 ドローンにはリュックサック、 書籍、 サッカーボールなどが載せられ、 Parung PanjangのJagabita村からMIS Nurul Falah Leles小学校まで飛行。 試験飛行は京東の現地公益事業の一環も兼ねており、 ドローンで配送した品は児童へ寄贈された。
 インドネシアでの飛行に成功した京東のドローンは、 すでに中国国内8省の地域で正常化運営を行っているモデルで、 累計飛行距離は12万キロ以上となっている。

 同社は2016年よりインドネシアで初めてとなるEC事業を開始。現在までに2,000万人以上のユーザーにサービスを提供している。インドネシアは多くの島が広がっているため、ドローンによる日常的な物流サービスは、効率的に商品が手元に届くことを可能にする。ドローンの活用により遠隔地での医療、人道支援も大幅に改善することができる等、ドローンがインドネシアの人々にもたらす恩恵は大きい。

 同社は、「今後もWEFとインドネシア政府と協力し、インドネシアにおける物流の利便性向上に努め、これからも中国国内における「小売業者No.1」「物流網No.1」※1という強みを活かし、 積極的なイノベーションを継続させながら、世界の物流効率の向上に貢献し、ラストワンマイルや緊急救助、貧困扶助など、様々な分野の課題解決に向け技術発展を目指してまいります。」とコメントしている。

※1 出典:「JD.com Inc 1Q2018 Financial and Operational Highlights」(http://ir.jd.com/phoenix.zhtml?c=253315&p=irol-irhome

【インドネシアでのドローン試験飛行の様子】