2018年11月1日、テラドローンは、アフリカ大陸に初進出し、鉱業向けソリューションを中心とした南アフリカ支社を設立することを発表した。

背景

 金やダイヤモンドの世界有数の産出国である南アフリカ共和国に設立する今回の支社では、採掘量の増加と人的安全性の確保の必要性から、同社の最先端マイニングソリューション※1を提供し、アフリカ産業のさらなる発展につなげる狙いだ。

 かつて世界一の金の採掘量を有した南アフリカ共和国では近年、採掘量の減少と他国の台頭により金採掘量が世界8位にまで低迷した。さらに、鉱山の崩落や死亡事故などの頻発により人的安全性の確保が急務となっている。

 これらの問題を解決すべく同社の南アフリカ支社では、ドローンを用いたトータル鉱業向けソリューションを提供する。鉱業分野で活躍するドローンの地下マイニングの活用に関しては、地下内では衛星からのGPSが通じないことや、暗くて狭い特徴的な環境に適応するのが難しいため、使えるドローンや技術は限られてくる。これに対してテラドローンでは、テラグループのInkonovaABの有する独自の地下マイニング技術を用いた坑内掘り向けのソリューションのサービス提供も既に開始している。

これからの展望

 今回の新支社設立で、南アフリカでの新規の雇用の創出、また安全性の向上による人的被害の削減、さらには、点検精度の上昇などによるコストカットを通じて課題解決に大きく寄与することが期待されている。また今後は、既に保有している技術を南アフリカ共和国にとどまらず、人口12億人にも上るアフリカ全土へ、さらに安全で質の高い鉱業ソリューションをアフリカから、世界へ発信していくとの展望を示した。

※1マイニング=採掘