2018年10月23日、スカイシーカーが提供する「SkySeekerドローンサポート」と、西松建設がインフラ監視サービスの拡充を図るために開発したLPWAとIoT技術を活用した傾斜監視クラウドシステム「OKIPPA104」がサービス連携を開始したことを発表した。

背景

 西松建設が開発した傾斜監視クラウドシステム「OKIPPA104」は、2018年4月よりサービスインし様々なインフラ監視を始めた。その中で、災害時に起こる河川の氾濫、道路の寸断等でアクセスできなくなったインフラ施設や、巡視による目視点検が困難な場所に対しての状況確認をリアルタイムで行うために、OKIPPA104のGPSデータを基に、ドローンを自律飛行させその周辺の状況を映像で確認するサービスを始めた。
 そこで、スカイシーカーでは、ドローン全般の運用サポートを担当し、国土交通省認定の管理団体として運営している「Sky Seekerアカデミー」のOKIPPA104コースを新たに開発し、同サービスにおいてドローンを活用するにあたり、必要となる技術や知識を習得することが可能なプログラムを用意した。

同サービスのメリットと特長

【メリット】
1.現地に行かずともドローン映像による状況確認が可能に
 これまでは、現地に行かないと傾斜データ以外の状況が把握できなかったものが、安全な場所から「今現場で何が起こっているのか」を、ドローンからの映像で把握できる。

2.飛行および撮影が容易
 OKIPPA104のGPSデータを基にして、あらかじめ飛行ルートと撮影パターンを設定しているため、確認対象の誤認などのヒューマンエラーの防止や、飛行準備と飛行の時間が短縮されスムーズに状況確認ができる。

【特長】
1.OKIPPA104のGPSデータをもとに現地確認が可能
 OKIPPA104のGPSデータを飛行ルート設定に活用することにより、確認したい現地と飛行ルートの確認が容易に行える。

2.OKIPPA104傾斜アラームに連携して、ドローン飛行メニューの選択
 OKIPPA104の傾斜データが閾値を超えた際に発報するアラームメールにドローン飛行ルートナンバーが明示されるため、ドローン操縦者はそれに従いドローン飛行を行える。

※アラームメールイメージ

OKIPPA104について

 センサボックスを設置するだけで監視ができるOKIPPA104は、手軽で安価なバラマキ型の傾斜監視システム。LPWA(省電力広域無線通信Sigfox)の活用により、設置エリア毎のデータ集計器や自営の基地局設置の必要がなく、クラウドサーバーを介した情報の伝達なので、センサボックスだけで計測・監視を始められる。

 両社は今後、インフラ監視における省力化にむけて写真測量機能の追加や、アラームメールに対応した飛行ルートの自動設定など新しいサービスの実用化を目指すとの展望を示した。