2018年6月25日、日本アジアグループは傘下の国際航業およびザクティがKudanのSLAM技術に関するライセンス契約を締結したことを発表した。日本アジアグループとKudanは、戦略的パートナーとして来るべきロボティクス時代の次世代地図プラットフォーム構築を目指す。現在、日本アジアグループとKudanにおいて各社の役割を規定したパートナーシップ契約の締結に向けて協議中である。

SLAM技術について

 SLAM技術とは、Simultaneous Localization and Mappingの略であり、「空間・立体認識技術」を意味する。自己位置推定と自動マッピング技術を特徴とし、ロボットの自律制御やナビゲーション、ウェアラブル端末による仮想現実(AR)などの実現に必要な立体地図作成および3次元位置推定を行う画像認識技術である。

Kudan社について

 2011年に英国Bristolで創業し、コンピュータビジョンのライセンサーとして組込み向けソフトウェアを提供している。(Kudan, Inc.(日本)の設立は2014年11月。)
 独自に研究開発した空間・立体認識技術「Kudan SLAM (Simultaneous Localization and Mapping)」は、高速・高精度・低負荷で、カメラによる自己位置認識と周囲の3D地図を作成することができる。実用性と汎用性を強みに、あらゆるカメラ、センサー、デバイスを組合わせて、現実世界をリアルタイムに3次元の情報として捉えることができる。

 KudanのSLAM技術は、実用性、汎用性を高めた独自のアルゴリズムで各種ハードやセンサーとの統合、プロセッサへの最適化などを通して製品・システムにフレキシブルな組み込みが可能である。この特徴により、幅広くAR/VR/MR、自動運転、ドローン、ロボティクス、IoTデバイス、半導体チップへの組込みなどカメラが搭載されるすべてのデバイスで活用が見込まれ、横断的に活用される技術インフラとなることが期待される。

SLAM 技術の概要(屋外利用の一例)