ウェザーニューズは、東日本高速道路(NEXCO東日本)北海道支社と協力し、日本で初めて、高速道路でドローンを用いた路面温度の観測を実施した。

NEXCO東日本北海道支社では、冬季は路面に凍結防止剤を散布するなどの凍結対策を実施しているが、路面温度の低下を予測し確実に散布するには広範囲の観測データが必要となる。従来は高速道路の路面に設置された観測機器からの“点”データや、整備車両に取り付けられた温度センサーによる“線”データを元に散布作業を行っていた。

今回、より最適な凍結防止剤の散布につなげるため、赤外線サーモグラフィカメラを搭載したドローンを用いて、上空から広範囲に観測することで、路面温度の“面”的なデータの収集に成功したという。道路構造(盛土、鋼床版、鉄筋コンクリート)によって路面温度が異なることや、「鋼床版、鉄筋コンクリートは放射冷却の影響を受けて朝のほうが温度が低下する」など時間帯による変化についても確認できた。

ドローンによる観測データ。黄色ほど高温、紫色ほど低温を示す。道路構造(盛土、鋼床版、鉄筋コンクリート)によって路面温度が異なる様子がわかる
地上54mから撮影したドローン観測データ

今後は、北海道内で路面温度の低下が発生しやすいエリアを中心に、観測範囲を広げていく予定だとしている。