MS&ADインシュアランス グループの三井住友海上火災保険は、2017年11月1日から、ドローンを活用した損害調査を本格的に開始すると発表した。

 立ち入り困難な事故現場や、広範囲にわたる損害調査において、ドローンで空撮した映像や写真に基づき、より正確な損害状況の把握や情報収集が可能となる。また、太陽光パネル等の損害確認についても、サーモセンサーを搭載したドローンの活用によって、迅速かつ効果的な損害調査を実現できる。

 同社は2015年9月から海上保険分野で専門チームを立ち上げ、ドローンを活用したリスクコンサルティングサービスを提供してきたほか、2016年4月に発生した熊本地震でも企業向け地震保険の損害調査にドローンを積極的に活用してきた。今回、ドローン活用の幅を広げ、自動車保険、火災保険、新種保険などもドローンによる損害調査の対象種目とした。

 具体的には下記のような活用方法が想定されている。

  1. 火災・台風等で損傷した建物の損害調査や、車両転落現場・土砂災害現場等の立ち入り困難な場所での事故原因調査
  2. 目視では損害確認が困難な太陽光パネルの損害調査
  3. 広大な敷地や工場・倉庫等の高所で発生した事故の損害調査
  4. 初期の情報収集を目的とした大規模な事故や自然災害発生時など、緊急時の危険場所の確認

 同社は今後も、より多くの損害調査においてドローンの活用を検討し、迅速かつ効率的な損害調査を目指していくとしている。