KDDIは、2017年10月16日より法人ユーザー向けに、ドローンビジネスをフルサポートする「KDDI IoTクラウド ~ドローンパッケージ~」の提供を開始する。

パッケージには、ドローンの機体提供のほか、損害保険、飛行許可申請サポート、フライトトレーニングなど導入時点で必要となるサービスのほか、運航管理システム、操縦代行・空撮サービス、レポート作成や3D画像計測、映像中継などの運用サービスまで含まれる。また、通信モジュールを搭載したドローンの飛行を試験的に可能とするオプションメニューも用意されている。

KDDI、導入から運用までドローンビジネスをフルサポートする「KDDI IoTクラウド ~ドローンパッケージ~」を提供開始 「KDDI IoTクラウド ~ドローンパッケージ~」提供内容イメージ
「KDDI IoTクラウド ~ドローンパッケージ~」提供内容イメージ

サービスメニューの内容は下記の通りとなる。

(1)機体

空撮や測量、構造物の保守・点検、物資配送などユーザーの要望に応じた機体が提供される。

(2)損害保険

機体が破損した際の機体の修理費などを保障する「動産総合保険」と、対人・対物事故を起こしてしまった場合に第三者からの賠償を保障する「施設賠償責任保険(対人・対物合わせて1億円)」が、機体購入時にセットで提供される。

(3)飛行申請サポート

ドローンを飛行させるために国土交通省へ飛行申請が必要な場合のサポートを行う。

(4)フライトトレーニング

少人数制での座学講習のほか、運用や操縦に関する実践的なトレーニングを実施する。

(5)運航管理システム

運航管理システムを使用することで、ドローンの自動航行および指定ポイントでの撮影や録画が可能となる。クラウドサービスによる提供のため、デバイスを問わず機体情報やフライト情報の登録・編集が可能となる。

(6)操縦代行・空撮サービス

国土交通省が認可する認定機関のライセンス保有者による操縦代行や空撮サービスを提供する。ドローンを操縦するためには、10時間以上の飛行経歴や一定以上の操縦スキルが問われる場合がある。

(7)運用サービス

ドローン空撮データ以外に、気象条件や撮影条件などを整理した報告書を作成して提供する「レポート作成」、土砂崩れの緊急対応時などに、ドローン空撮および画像解析ソフトを使用することで安全かつ迅速に土砂量を計測可能な「3D画像計測」、モバイルネットワークなどを活用することで、空撮映像を遠隔地とリアルタイム中継する「映像中継」などのサービスを提供する。

(8)通信モジュールの提供

オプションメニューとして、通信モジュールを搭載したドローンの飛行を試験的に可能とする。ドローンとコントローラーの通信は、2.4GHz帯域等の通信となる。

提供料金は、選定する機体やトレーニングの内容などによって異なるが、一例として、フルパッケージで559万7,000円(税抜)という金額が公開されている。また、ユーザーの要望に応じて、パッケージの中から単体で利用することも可能だ。